2023.06.14 はり灸まめ知識【下行性痛覚抑制系】
徳島県板野郡北島町 鍼灸治療院
はり灸|整体・トレーニングSoraの中原です。
【痛み】は、多くの人が日常的に経験する不快な感覚ですが、これは身体が異常を警告し自身を守ろうとする重要な機能です。しかし痛みは慢性になると身体に支障をきたす原因にもなります。
本記事では下行性痛覚抑制とはり灸の関連性と痛みの緩和にどのように貢献できるのかについて探っていきす。
目次
◆下行性痛覚抑制系とは?
下行性痛覚抑制系は、中枢神経系(脳や脊髄などの中枢となる神経)において痛みの伝達を抑制するメカニズムです。
痛みの刺激を受けると、まず脊髄の後角という所に神経が伝わり、その後反対側の脊髄を上行して脳幹へ伝わり、そこからさらに脳へと痛みが伝えられます。【上行性痛覚伝導系】
ここで痛みが過剰にならないように脳から脊髄の後角へ痛みを抑制するように働きかける神経伝達物質が放出され痛みが緩和されます。【下行性痛覚抑制系】
◆はり灸で痛みが緩和する?
はり灸の刺激は、ポリモーダル受容器という痛み刺激などに反応する受容器へ送られ、その結果として下行性痛覚抑制系を活性化させると言われております。
はり灸による痛み緩和に関するメカニズムは他にもあり、一定のリズムでの鍼通電刺激は脳内での内因性オピオイド(モルヒネに似た様な鎮痛物質)の分泌を促す事が分かっています。
◆まとめ
今回は、はり灸により痛みの緩和が起きるメカニズムの一つである下行性痛覚抑制系について解説してまいりました。少し難しい内容では有りましたが、何故はり灸が痛みに効くのかの疑問の解決になったでしょうか?
では最後に下行性痛覚抑制系とはり灸について簡単にまとめたいと思います。
・痛みの感覚は脊髄へ入力され、そこから脳へ上行して伝わる。
・痛みが強くなりすぎないように脳から下行して脊髄へ痛みをブロックする。
・はり灸にはこの下行性痛覚抑制を増強する作用がある。
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